imitation/ 2013 imitationとは模造の意です。 器の世界、とりわけガラスにおいてはヨーロッパ・日本を問わず他素材の形状の写しというのがよく見られます。 ヨーロッパにおいては金属器、日本においては陶磁器が主に模倣の対象になったようです。 歴史的にみて、ガラスを比較的自由に扱えるようになったのが土や金属より遅れていたからなのでしょうか。ときには上位の素材に対する憧れのようなものを感じることもあります。 そもそもガラスはラピスラズリやトルコ石などの宝石の代替品として作られ始めたものです。その歴史には模造や模倣といったことが付きまとっているように思います。 このシリーズではそういった模倣する歴史、他の素材への憧れのようなものを造形の要素として用いることで、その歴史を作品に取り込めないかと考えました。 そうすることでこれらの作品が美術史のある特異点に舞い降りることが出来るのではないかという試みです。 |
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